これほど高額な利用限度額を設定されるビジネスカードは珍しいため、アメックス法人カードはワイドな額を決済したい方におすすめです。
しかし、アメックス法人カードの利用限度額については、利用前に確認するべき注意点もあります。
そこで当記事では、アメックス法人カードの利用限度額について解説します。増枠方法や追加カードの限度額についても紹介するので、アメックス法人カードを検討中の方はぜひご一読ください。
目次
利用限度額は高い?アメックス法人カードなら一律上限なし
アメックス法人カードの利用限度額に、一律上限はありません。
他社の法人カードでは、下記のように利用限度額が明記される傾向にあります。
カード名 | 利用限度額 |
---|---|
NTTファイナンスBizカードゴールド | 100万/150万/200万円 |
三井住友カード ビジネスオーナーズ ゴールド | 最大500万円まで |
三井住友ビジネスプラチナカード | 150万〜500万円 |
freeeセゾンプラチナビジネスカード | 30万〜1,000万円 |
上記の範囲内で、利用限度額が決定されます。
一方、アメックス法人カードの利用限度額は「一律上限なし」とされ、明確な数字で表されていません。そのため、利用者によっては500万円や1,000万円のような、他社の法人カードでは実現しにくい利用限度額が設定されることもあります。
アメックス法人カードは、規模の大きい会社の代表者や、経費の多い個人事業主にもおすすめの法人カードです。
無制限ではなく、支払い能力に応じて利用限度額が決められる
アメックス法人カードの利用限度額には一律上限はないものの、無制限にカードを利用できるわけではありません。他社の法人カードと同様に、支払い能力に応じた利用限度額が個別に決定します。利用限度額においては、下記の5項目に基づいて決定されると、アメリカン・エキスプレスから公表されています。
- 年収
- 借入状況
- 入会後のカード利用頻度
- 支払い実績
- 資産状況
上記の5項目に基づき、個々人に応じて利用限度額が決まるので、アメリカン・エキスプレスの判断次第では、希望の利用限度額に満たないこともあると覚えておきましょう。
アメックス法人カード発行時は30万円までのケースもある
設立したばかりでアメックス法人カードに申し込むと、利用限度額が少額になる可能性もあります。実際、下記の口コミのように、設立1年目でアメックス法人カードに申請すると、利用限度額が30万円に設定されたケースも見られます。
アメックス法人ゴールドを会社設立1年目で作って限度額30万円に泣いた思い出。
— 人工知能bot (@rfge) February 27, 2015
公式サイトには「一律上限なし」と記載されていますが、他社の法人カード並の利用限度額が設定されることもあると覚えておきましょう。
とはいえ、アメックス法人カードでは、利用限度額の増額も可能です。たとえ発行時の利用限度額が低くても、アメックス法人カードで実績を積み上げたタイミングで増枠申請を検討してください。
目指せ1,000万!利用限度額を上げるための3つのポイント
続いては、アメックス法人カードの利用限度額を高めるポイントを紹介します。
アメックス法人カードの利用限度額を高めるには、アメリカン・エキスプレスからの信頼を得なければなりません。前章で紹介したアメリカン・エキスプレスが利用限度額を決定する際に重要な5要素も、利用者の信用情報に関わるものばかりです。
もちろん、前述した5つが利用限度額に影響するすべての項目とは記載されていません。そのため、他にも利用限度額に影響する項目がある可能性もあります。
とはいえ、以下で紹介する3つの方法は、アメリカン・エキスプレスから「利用限度額に影響する」と公表されている要素に関わるもの。ぜひ参考にし、利用限度額1,000万円を目指しましょう。
年収を高める
アメックス法人カードの利用限度額を上げる方法の1つ目は、年収をアップさせ、支払い能力を高めること。実際、先述した5つの項目にも、年収や資産状況が記載されています。アメリカン・エキスプレスからすると、年収が高く、経営も安定する利用者なら、アメックス法人カードで大口の取引を決済してほしいはずです。一方で、収入が不安定な利用者に大きな金額を決済されると、返済が滞るリスクに備えなくてはいけません。
まずは事業を拡大したり、新たなビジネスを作ったりして収入を高めることで、支払い能力があるとアメリカン・エキスプレスにアピールしましょう。
アメックス法人カードを継続して利用する
アメックス法人カードの継続利用も、利用限度額を高める方法のひとつです。利用限度額に影響する5つの項目の、入会後のカード利用頻度や支払い実績がこれに該当します。例えば、もしあなたが毎月利用限度額いっぱいまで利用しており、滞りなく返済できているなら、アメリカン・エキスプレスはよりあなたにアメックス法人カードを使ってほしいと考えるはずです。
一方、毎月1万円程度しか利用していないなら、アメリカン・エキスプレスは「利用限度額を上げたところでそれほど使ってくれないのではないか?」と疑問に思うでしょう。
アメックス法人カードを発行できたら、なるべく支払いを1枚に集約しましょう。
支払いの遅延をしない
最後に紹介するアメックス法人カードの利用限度額を上げる方法は、支払いの遅延をしないこと。なぜなら、入会後のカード利用頻度や支払い実績が、利用限度額に影響すると記載されているからです。たとえアメックス法人カードを利用限度額いっぱいまで利用しても、その支払いが滞っているのなら、限度額を高めるのは難しいでしょう。
特に、支払い日に口座の残高が足りずに遅延するのはもったいないので、引き落とし前に口座の残高をチェックしましょう。
アメックス法人カードのショッピング枠を増やす方法を紹介
前章で、アメックス法人カードの利用限度額を高める方法を紹介しました。では、実際にアメックス法人カードの限度額を増枠をするには、どうすれば良いのでしょうか?
アメックス法人カードの利用限度額を増やすには、希望するタイミングでアメリカン・エキスプレスへ電話しましょう。
アメックス法人カードの裏面には、問い合わせ先の電話番号が記載されています。その番号に問い合わせると、オペレーターから下記の項目を質問されるので、それに回答すれば利用限度額の増枠申請は完了します。
- 住所
- 年収
- 貯蓄額
- 役職
- 希望上限額
上記の回答内容やアメックス法人カードの利用実績、その他アメリカン・エキスプレス独自の項目などを総合的に加味し、利用限度額が決定されます。
結果はその場で伝えられることもあるので、アメックス法人カードの増枠申請のハードルは想像よりも低いかもしれません。
ただし、必ずしもアメックス法人カードの増枠申請が承認されるわけではないので、その点は覚えておきましょう。
事前承認手続きを利用すれば、一時的に限度額以上利用できる
ビジネスの世界は変化が激しいため、事業拡大や出張がかさむなどにより、一時的に出費が増えることもあるでしょう。実は、アメックス法人カードには、一時的に利用限度額以上決済するための事前承認手続きがあります。事前承認手続きを活用すれば、利用したい額を事前に入金することで、一時的に利用限度額を超えて、アメックス法人カードで決済できます。
リボ払いなどの決済方法に比べて、手数料などの負担がないので、まずは事前承認手続きを検討しましょう。
事前承認手続きの方法は、アメリカン・エキスプレス事前承認係へ連絡をし、事前承認を利用したい旨を伝えるだけ。連絡先は下記のとおりです。
国内 | 0120-106165 |
海外 | 03-3220-6127 |
※通話料無料 / 9:00~19:00 / 土日祝休
事前承認の際は恒久的に利用限度額を高めるものではないので、それほど身構える必要はありません。
もちろん、事前承認手続きでも希望に沿わない結果になる可能性もあると覚えておきましょう。
参照サイト:カード基本情報|アメックス公式サイト
追加カードの利用限度額について解説
アメックス法人カードでは、券種に応じて追加カードを発行可能。ここでは、アメックス法人カードの追加カードの利用限度額について、基本情報や注意点を解説します。
家族・追加カードごとに利用限度額を設定可能
まず、アメックス法人カードの追加カードでは、カードごとに利用限度額を設定できます。そのメリットは、追加カードによる不正利用のリスクに備えられること。例えば、会社の従業員にカードを発行する場合、追加カードを使って利用限度額ギリギリまで決済されれば、本カードでの支払いが滞ることもあります。ビジネスに支障をきたすだけではなく、アメリカン・エキスプレスからの信頼も失うことにもつながります。
しかし、追加カードごとに利用限度額を設定すれば、たとえ追加カードで不正利用されても、本カードは問題なく利用可能。
このように、カードごとに利用限度額を設定できるアメックス法人カードなら、不正利用のリスクに備えながら、従業員に追加カードを渡せます。
本カードの利用限度額へ合算される点に注意
アメックス法人カードの追加カードの利用限度額は、本カードの限度額の範囲内で設定されることには注意しましょう。例えば、本カードの利用限度額が200万円だった場合、追加カードでも200万円を決済できるわけではありません。また、追加カードを4枚発行するケースでも、本カードを含めた5枚分合わせて200万円まで利用できます。
あくまでも、アメリカン・エキスプレスが設定した利用限度額の範囲内で、本カードと追加カードを利用する必要がある点に注意しましょう。
アメックス法人カードの性能の違いをランク別に比較
ここまでで、アメックス法人カードの利用限度額について解説しました。高い利用限度額を目指せることから、アメックス法人カードを検討したいと思ったかもしれません。
そこで以下では、アメックス法人カードのランクごとの性能を紹介します。まずは、各ランクの違いを表にまとめたので比較してください。
法人カード名 | アメックス ビジネスグリーン | アメックス ビジネスゴールド | アメックス ビジネスプラチナ |
---|---|---|---|
券面 | |||
発行対象 | 法人代表者・個人事業主 | ||
国際ブランド | AMEX | ||
年会費 | 税込13,200円 | 税込36,300円 | 税込165,000円 |
追加カード | 税込6,600円 | 税込13,200円 | 4枚まで無料 税込13,200円 |
ポイント還元率 | 0.3% | ||
マイル還元率 | 最大1.0% | ||
海外旅行傷害保険 | 最高5,000万円 | 最高1億円 | 最高1億円 |
国内旅行傷害保険 | 最高5,000万円 | 最高5,000万円 | 最高5,000万円 |
ショッピング保険 | 年間最高500万円 | ||
空港ラウンジサービス | 〇 | ||
コンシェルジュ | × | 〇 | |
詳細情報 | ビジネスグリーン | ビジネスゴールド | ビジネスプラチナ |
上記のとおり、ランクによる主な違いは、年会費、旅行傷害保険の補償額、付帯サービスの3点です。
年会費が上がるにつれて、その付帯サービスも豪華になるので、あなたが求めるサービスと年会費を比較して選ぶといいでしょう。以下ではその選び方を、一例として紹介します。
アメックスビジネスグリーン|ステータス性の高い一般法人カード
アメックスビジネスグリーンの特徴
- 年会費は13,200円
- 空港ラウンジサービスを利用できるが、グルメ優待は利用できない
- 旅行傷害保険は国内外ともに最高5,000万円
アメックスビジネスグリーンは、ステータス性の高い一般法人カードを利用したい方におすすめ。
カード発行会社として100年以上の歴史を持つアメリカン・エキスプレスのプロパーカードなので、そのステータス性は折り紙付き。その証拠に、一般法人カードの年会費は、1,000〜2,000円が相場ながら、アメックスビジネスグリーンの年会費は13,200円と高額です。
しかし、その分他社の一般ランクの法人カードと比較しても付帯サービスは充実。アメックスビジネスグリーンでは、他社のゴールドランク並のサービスを利用できます。特に、空港ラウンジサービスを利用できる一般法人カードは珍しいため、出張の機会の多い経営者にうれしい1枚です。
たしかに年会費は高額に思えますが、下記のとおりアメックス法人カードの中ではリーズナブル。
- アメックスビジネスグリーン:13,200円
- アメックスビジネスゴールド:36,300円
- アメックスビジネスプラチナ:165,000円
他ランクの年会費はさらに高額なので、年会費の安いアメックス法人カードを持ちたい方には、アメックスビジネスグリーンがおすすめです。
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アメックスビジネスゴールド|バランスの良いゴールド法人カード
アメックスビジネスゴールドの特徴
- 年会費は36,300円
- 空港ラウンジサービス、グルメ優待を利用可能
- 旅行傷害保険は国内最高5,000万円・海外最高1億円
アメックスビジネスゴールドは、年会費と付帯サービスのバランスがいいゴールド法人カードです。
アメックスビジネスグリーンと比較し、年会費が2万円以上高いものの、一般ランクには付帯しない下記サービスが利用可能。
- 最高1億円までの海外旅行傷害保険
- グルメ優待
- キャンセル・プロテクション
- ヘルスケア無料電話相談サービス
国内最高5,000万円、海外最高1億円の旅行傷害保険は、アメックスビジネスプラチナと同等の補償額です。出張先での万が一トラブルが発生しても、あなたの負担額を減らしてくれるでしょう。
そんな高いステータスを持つゴールドランクのアメックスビジネスゴールドでは、最大190,000ポイントがもらえるキャンペーンも実施中。この機会に、ぜひお得に申し込んでみてください。
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アメックスビジネスプラチナ|特典が豪華なプラチナ法人カード
アメックスビジネスプラチナの特徴
- 年会費は165,000円
- ゴージャスな法人カードのみに許されたメタル製の券面
- プライオリティ・パス、コンシェルジュサービスを利用可能
アメックスビジネスプラチナは、特典が充実したアメックス法人カードの中でもさらに豪華な1枚です。
そのステータス性に比例し、年会費も165,000円と高額ですが、それ以上に充実したサービスが付帯します。アメックスビジネスゴールドとの主な違いは、下記の3点です。
- ポイント還元率を高められる「メンバーシップ・リワード・プラス」に無料登録可能
- ポイントをANAマイルに替えるための「メンバーシップ・リワード ANAコース」に無料登録可能
- プライオリティ・パス、コンシェルジュサービスを無料で利用可能
ポイント還元率やマイル還元率を高められる「メンバーシップ・リワード・プラス」の年会費3,300円、ポイントをANAマイルに替えるための「メンバーシップ・リワード ANAコース」の年会費5,500円も、アメックスビジネスプラチナなら無料で登録できます。
さらにアメックスビジネスプラチナでは、専属秘書のように利用できるコンシェルジュサービスが無料で利用可能。保有者のリクエストにできる限り応えてくれるコンシェルジュサービスを活用すれば、よりビジネスに時間を使えるでしょう。
アメックスビジネスプラチナは、高いステータス性、メタル製の券面、VIP級のサービスを利用したい経営者にふさわしい1枚です。
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まとめとよくある質問
当記事では、アメックス法人カードの利用限度額について解説しました。内容をまとめると、下記のとおりです。
- アメックス法人カードの利用限度額に上限はないが、支払い能力応じて個別に設定される
- 利用限度額を高めるには、年収をアップさせ、アメックス法人カードを継続して利用する
- 事前承認手続きを活用すれば、一時的に利用限度額以上決済できる
- アメックス法人カードは追加カードの利用限度額と合算される
利用限度額に一律の制限がない法人カードはアメックス法人カードのほか、ダイナースクラブビジネスカードなど、少ない傾向にあります。ワイドな利用限度額を設定したい方は、ぜひアメックス法人カードを検討してみてください。
当記事でもランク別でカードを紹介しましたが、下記のページでは、年会費、海外旅行補償、付帯サービスなど、より詳細にアメックス法人カードを比較しています。
あなたにぴったりのアメックス法人カードを選びたい方は、ぜひあわせてチェックしてください。
アメックス発行法人カードを
徹底比較
コーポレートカードの利用限度額はいくら?
企業向けのアメリカン・エキスプレス・ゴールド・コーポレート・カードの利用限度額は、「希望に応じて設定」と、公式サイトに記載があります。大企業向けのコーポレートカードでは大口のやり取りが多いため、ビジネスカードに比べて利用限度額がワイドに設定される可能性はあります。どちらにせよ、個々人に合わせて利用限度額が決定されることに変わりありません。
現在の利用限度額を確認するにはどうすればいい?
アメックス法人カードの利用限度額を確認する方法は、下記の2種類です。- オンライン・サービス
- アメリカン・エキスプレス・サービス・アプリ
どちらにも用意されている「カードご利用金額の確認」のページから、利用したい金額を入力すると、利用可能か否かを確認できます。